人骨から何が分かる? 児童らが推測に挑戦 長崎出身の国立科学博物館・森田さん 五島でイベント

人骨について解説する森田さん(左から3人目)と並べる児童ら=五島市中央町、十八親和銀行旧福江支店

 長崎県対馬市出身で国立科学博物館(東京)人類研究部の森田航さん(36)は25、26の両日、五島市内で小学生らを対象に人骨から性別や年齢、暮らしぶりなどを推測するイベントを開いた。
 子どもの思考力や想像力を養おうと、奉仕団体「長崎キワニスクラブ」や十八親和銀行、市などでつくる実行委員会が企画した。
 25日は児童8人が2チームに分かれ、東京で発掘された人骨の標本を、頭蓋骨から背骨、手足と順番に並べた。目のくぼみや骨盤の大きさ、歯の成長度から性別や年齢を森田さんらと推測し、長崎歴史文化博物館の水嶋英治館長からは江戸時代の風俗を学習した。
 並べた骨が江戸時代の人のものと明かされると、子どもたちはお歯黒の痕や、頭に刀傷のようなヒビが残っている特徴などから、人物像や暮らしぶりを想像し、チームごとに発表した。市立緑丘小5年の井上颯太君(11)は「骨から性別や年齢が分かると知らなかった。いろんな発見があっておもしろい」と話した。

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