栃木県が、義務教育を十分に受けられなかった人の学び直しの場となる「夜間中学」を設置する方針であることが4日、分かった。県内には民間運営の夜間中学が宇都宮市と小山市に1校ずつあるが、公立の設置は初めて。県教委は市町教委などと協議した上で今後、設置場所や時期を決定する。
同日の県議会一般質問で、阿久澤真理(あくさわしんり)教育長は「学びの場の充実に向け、県立の夜間中学の設置は有力な選択肢。早期に方向性を出していきたい」と述べていた。
夜間中学は、不登校や外国籍など何らかの事情で中学校に通えなかった人が学ぶ場。2020年国勢調査によると、全国の義務教育未就学者は89万8748人、県内は1万3793人に上る。