中国向け水産物輸出額、83%減 10月14億円、ホタテはゼロ

北海道産のホタテ=2021年3月

 農林水産省が5日発表した中国向けの10月の水産物輸出額は前年同月比83.8%減の14億円だった。東京電力福島第1原発の処理水放出に伴い、中国が8月24日から日本産水産物の輸入を禁止したことが響き、4カ月連続で前年を下回った。

 ホタテは2カ月連続でゼロだった。輸出額には真珠やニシキゴイが計上された。ただ10月末以降、中国は日本からのニシキゴイの輸入を事実上止めており、11月は輸出額が減る可能性がある。

 農林水産物・食品全体の輸出は、中国向けが43.3%減の153億円となり、ウイスキーや菓子が大きく落ち込んだ。香港や台湾も前年を下回った。

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