国民・玉木代表 前原氏らの新党結成に「つじつまが合わない」離党届到着を確認「粛々と対応」

国民民主党の玉木雄一郎代表(54)が5日、国会内での会見で、同党から離党する意向を示した前原誠司氏(61)ら4人からの離党届が、4日までに党に内容証明郵便で届いたとし「党内のルールに基づいて、粛々と対応を決めていきたい」と述べた。

玉木氏は、榛葉(しんば)賀津也幹事長(56)が臨時国会会期中に前原氏らの処分を決める意向があるとしながらも「事情をしっかり確認していくということが先になる。様々な情報やデータを集めた上で、倫理委員会の開催になろうかと思っています。現時点で具体的な日程については未定」と話し、京都府連や滋賀県連を中心に地方議員からのヒアリングを行った上で党の倫理委員会を開くとした。

前原氏らが、新党結成の理由として玉木氏との路線対立があったと説明したことに「だからこそ代表選挙をやった。裏でコソコソするのではなく、表に出して。この路線ということが代表選挙のテーマだった。旧民主党系の様々な政党の中で、代表選挙のたびに負けた方が出て行くとかを続けてきたことが信頼を失ってきた大きな原因のひとつ」と〝ノーサイド〟になったはずの9月の党代表選を振り返った。

玉木氏は、一部で離党報道が出た日に前原氏に電話連絡。「補正(予算)に賛成する。離党することはないと明言されていた」ことを明かした。補正予算への賛成やトリガー条項の凍結解除を求めていく方針にも異を唱えなかったといい「事前に全く知らされていませんでしたし、表明もなかった。そのことが理由で離党されるというのはつじつまが合わないというのが率直な印象」と淡々と語った。

前原氏に、比例で復活当選した1期目の斎藤アレックス衆院議員(38)、鈴木敦衆院議員(34)が同調したことに「選挙を政治家の就職活動にはしないと魂を込めて訴え、全員が共有した思いだった。決死の思いで生まれた議席が比例の新人議員に与えられるんですが、激動を経験していないので、共有の度合いが低かったというのは反省」と自戒の念を込めた。

1日の両院議員総会では、所属議員から前原氏らの除名、除籍を求める厳しい声が噴出した。玉木氏は「除名、除籍は最も重い処分。反党行為を含めた党に反する行為だと定められているが、最終的にどういう処分であるのか、予断をもって申し上げることは差し控えたい」と冷静だった。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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