【台湾】鴻海の11月売上高、18%増=10カ月ぶり増収[IT]

EMS(電子機器の受託製造サービス)世界最大手、鴻海精密工業が5日発表した2023年11月の連結売上高は前年同月比18.0%増の6,500億2,111万台湾元(約3兆300億円)だった。10カ月ぶりにプラスとなった。同月としては過去2番目の高水準だった。一方、前月比では12.3%減った。

11月の売上高を四大製品別に見ると、「部品・その他製品」が前年同月比で強く伸びた。コンシューマー・スマート製品関連の出荷額が増えたほか、車載電子部品の出荷が伸びた。

「コンシューマー・スマート製品」も前年同月比で強く伸びた。前年は新型コロナウイルス感染症流行により一部出荷が影響を受け、比較対象となる前年同月の数値が低水準だったと説明した。

一方、「パソコン最終製品」と「クラウドネットワーク製品」はともに前年同月比でわずかにマイナスとなった。パソコン市場の需要が減速したことや顧客が調達に慎重だったことが要因だとした。

1~11月累計の売上高は、前年同期比4.9%減の5兆6,994億4,657万元。下げ幅は1~10月(7.2%減)から2.3ポイント縮小した。

鴻海は、第4四半期(10~12月)の売上高について、前四半期比で「大きく伸びる」との当初の予測を上回る可能性があるとした。下半期(7~12月)は情報通信産業の繁忙期に当たり、10~11月累計の売上高がわずかに予想を上回ったと明らかにした。

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