えちぜん鉄道、福井鉄道が10%超の値上げ…改定後の運賃を発表、2024年3月16日から開始

地域鉄道2社の運賃引き上げ率

 えちぜん鉄道と福井鉄道は12月5日、電気料金などの高騰に伴う改定運賃を発表した。普通運賃は、えち鉄が平均10.3%、福鉄が平均14.1%引き上げる。両社とも新しい運賃は北陸新幹線が県内延伸する来年3月16日から適用する。

 両社は電気料金や資機材、労務費の高騰に加え、乗務員や技術職員の不足を踏まえた賃金水準確保を図るため、来春から運賃を引き上げると発表していた。消費税増税以外での引き上げは、えち鉄は開業以来初めて、福鉄は1995年以来となる。

 えち鉄は、普通運賃が平均10.3%、通勤定期は同10.5%、通学定期は同5.7%の引き上げ。普通運賃は福井―勝山間820円(現行770円)、福井―三国間780円(同730円)、福井―永平寺口間490円(同460円)、福井―あわら湯のまち間730円(同680円)となる。

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 福井―勝山間の1カ月通勤定期は2万5560円(同2万4千円)、通学定期は1万8460円(同1万7920円)。福井―三国間の1カ月通勤定期は2万5540円(同2万3900円)、通学定期は1万8180円(同1万7650円)。

 福鉄は、普通運賃が平均14.1%、通勤定期は同11.1%、通学定期は同9.0%引き上げる。路面電車区間はこれまでの一律160円から180円となる。たけふ新―神明間は390円(現行350円)、たけふ新―福井駅間は450円(同400円)、神明―福井駅間は430円(同380円)に上げる。武生新―田原町間の1カ月通勤定期は1万7550円(同1万6080円)、同区間の1カ月通学定期は1万2420円(同1万1680円)。

 両社の担当者はともに「乗客の皆さまには負担をかけるが、厳しい経営環境を踏まえ、ご理解いただきたい」としている。

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