求む先生、公立校志願者が減少 岩手県内、24年度は千人下回る

教員採用試験の説明を熱心に聞く岩手大生。本県で志願者が減少傾向にあり、県教委はなり手の確保に力を入れている=盛岡市上田

 岩手県内で公立学校教員採用試験の志願者数が減り続けている。2024年度採用の一般選考は983人(前年度比69人減)と千人を下回った。「多忙な職場」との認識から敬遠されているとみられ、県教委は学生への情報提供のほか、免許があっても教職に就いていない「ペーパーティーチャー」向け説明会を16日に初開催する。魅力や働き方改革の現状を紹介し、なり手の確保を目指す。

 岩手大教育学部で開かれた教員採用ガイダンス。「教育は人づくり。子どもと共に成長し、他では得がたい経験ができる」。県教委教職員課の山本克哉経営指導主事が、やりがいや求められる教師像を説いた。

 終了後、学生たちは県教委職員に質問するなど関心の高さがうかがえた。だが、県公立学校教員採用試験の一般選考志願者数は17年度採用から8年連続で減少。24年度同の特別選考も合わせた受験倍率は3.1倍と、過去10年で最低となった。

 

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