首相、派閥パーティー自粛要請へ 自民幹部に対応指示

首相官邸に入る岸田首相=6日午前

 岸田文雄首相は、自民党派閥パーティーの政治資金問題を受け、各派閥にパーティー開催の当面自粛を要請する方向で調整に入った。6日午後に党幹部らと協議し、こうした方針を指示する見通しだ。関係者が6日、明らかにした。最大派閥・安倍派がパーティー券のノルマを超えた販売利益を議員側にキックバックし、裏金になっていたとみられ、東京地検特捜部が政治資金規正法違反(不記載・虚偽記入)の疑いで捜査している。

 首相は4日の党役員会で、党としての対応を考えると言及していた。6日の政府与党連絡会議で「国民に疑念を持たれていることは遺憾だ。政治の信頼を回復するため、自民党としても強い危機感を持って一致結束して対応する」と述べた。

 内閣支持率は20%台まで下落しており、「政治とカネ」問題は民意のさらなる離反を招く可能性がある。協議には、麻生太郎副総裁や茂木敏充幹事長、参院幹部らが出席する予定で、首相は認識を共有したい考えだ。

 公明党の山口那津男代表は6日の党会合で「国民の信頼確保が重要だ」と自民の対応を求めた。

岸田文雄首相

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