桂文珍さん「特急サンダーバードちょっとの風で止まる」エッジ効いた話芸で福井1200人笑いの渦へ

軽妙な話芸で観客を魅了する桂文珍さん=12月2日、福井県福井市のフェニックス・プラザ

 福井新聞・女性の集い「ささら」の本年度第3回サロンが12月2日、福井県福井市のフェニックス・プラザで開かれ、落語家の桂文珍さんによる独演会が開かれた。円熟の話芸で、時事ネタを交えた「文珍ワールド」に、約1200人が声を上げて笑った。

 文珍さんは拍手で迎えられ、ゆっくりとした足取りで高座に上がり「空席を除けば満席」とさっそく笑いを誘った。枕では「特急サンダーバードはちょっと風が吹くと止まる。ライチョウやのに…」「大阪・関西万博まで500日を切ったが、昔のように目玉がない。だからミャクミャクというキャラクターに目玉をたくさん付けた」などと風刺を効かせ、観客の心をつかんだ。

 落語は3席を披露。「老婆の休日」では、病院内での老婆2人の会話のやりとりや、若い男性医師をからかう様子を巧みに演じた。このほか、高齢化社会でのデジタル難民を描いた創作落語「デジナン」や新作の「落語記念日」を披露し、観客を惜しみなく楽しませた。

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 弟子の桂楽珍さんが前座を務め、女道楽師の内海英華さんが三味線と歌で花を添えた。

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 「ささら」には企業サポーターとして次の各社が協賛している。

 近畿日本ツーリスト福井支店、黒川クリーニング社、県民せいきょう、コスモスイニシア、セーレン、福井銀行、福井トヨタ自動車、福井トヨペット、北陸電力、ホテルフジタ福井

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