亜熱帯の植物茂る山道を歩くこと15分 現れた空間を幻想的な音色が包み込む 沖縄・名護市

やんばるの森で心地よい音を響かせる普久川滝。滝から流れた水は源河川に合流する=1日、名護市真喜屋

[あん美(ちゅ)らさ 琉球弧 人と自然](20)

 ヒカゲヘゴなど亜熱帯の植物が、うっそうと生い茂る名護市真喜屋の山道。木漏れ日の中、森の香りを楽しみながら歩くこと15分。目の前に「普久川(フンガー)滝」が姿を現す。

 真喜屋の滝とも呼ばれ、落差は約10メートル。源河川へと合流する。滝つぼ周辺には、直径15メートル程の池が広がり、多種多様な昆虫や爬虫(はちゅう)類、水生生物などを観察することができる。

 訪れる人も少なく日々の喧騒(けんそう)から離れた穏やかな時が流れる。幻想的な空間を滝の音色が包み込んでいた。(写真部・小宮健)

普久川滝

© 株式会社沖縄タイムス社