西郷隆盛の弟らの写真発見 ベルリンで撮影

1887年にベルリンで写真に納まる、西郷隆盛の弟従道(中央)、息子寅太郎(左端)、おいの隆準(左から2人目)(諫山尚子さん蔵)

 明治維新で活躍した西郷隆盛の弟従道、息子寅太郎、おいの隆準らがベルリンで一緒に写った写真が新たに見つかったことが6日、幕末の薩摩藩などを研究する歴史研究家原田良子さんへの取材で分かった。この3人が納まった写真は初発見とみられており、原田さんは「西郷一族のプライベートな写真だ」と分析した。

 寅太郎は隆盛の3人目の妻糸子との間の長男で、隆準は隆盛の弟吉二郎の長男。第1次伊藤博文内閣の海軍大臣として欧米歴訪中の従道がベルリンを訪問した1887年2月、ドイツに留学中だった寅太郎、隆準と撮影したとみられる。

 当時は隆盛の恩赦前で一族の肩身が狭かった時期だという。

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