イタリア、一帯一路から離脱通知 中国痛手、G7で唯一参画

イタリアのメローニ首相(左)と握手する中国の李強首相=9月、インド・ニューデリー(新華社=共同)

 【ローマ共同】イタリア主要紙コリエレ・デラ・セラ電子版は6日、イタリア政府が中国の巨大経済圏構想「一帯一路」からの離脱を中国側に通知したと報じた。中国の専制主義への警戒に加え、経済的な恩恵が乏しいとして、閣僚や経済界から不満の声が上がっていた。イタリアは先進7カ国(G7)で唯一参画しており、離脱は中国にとって痛手となる。

 イタリア政府は3日前に文書で中国側に通知した。友好関係の維持を確認した上で、両国政府の合意で公式発表は行われないことになったという。

 国営イタリア放送協会(RAI)によると、イタリア首相府は報道について「ノーコメント」と回答。タヤーニ副首相兼外務・国際協力相は離脱について「中国に対する否定的な行動を意味せず、素晴らしい関係を続けていける」と述べた。

 イタリアメディアによると、メローニ首相は今年9月、インドで中国の李強首相と会談した際、一帯一路から離脱する方針を非公式に伝達したとされていた。

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