ガザ侵攻、南北3カ所で激戦 イスラエル「ハマス防衛線突破」

イスラエル軍の攻撃により崩壊した建物跡で救助活動をする民間防衛チームのメンバーら=6日、パレスチナ自治区ガザ北部ジャバリヤ(ゲッティ=共同)

 【エルサレム共同】パレスチナ自治区ガザに侵攻するイスラエル軍の報道官は6日、ガザ南部の最大都市ハンユニス、北部ジャバリヤとシャジャイヤの計3カ所で激しい戦闘を続け、それぞれイスラム組織ハマスの「防衛線を突破した」と表明した。接近戦を制し、優勢だと強調。ハマスも同日、衝突を繰り広げて成果を上げたと主張した。

 軍は、ハンユニスがハマスのガザ南部の拠点だとして攻勢を強めている。イスラエルのネタニヤフ首相は6日、10月の奇襲の首謀者と見なすハマスのガザ地区責任者シンワール氏のハンユニスにある自宅を包囲していると明かした。「見つけるのは時間の問題だ」と述べた。軍報道官は「地上にはいない。地下に潜っている」と説明した。

 英BBC放送は6日、目撃者の話として、ジャバリヤでは戦車が難民キャンプを取り囲み、全方位から攻撃を強化していると伝えた。中東の衛星テレビ、アルジャジーラは、ジャバリヤの難民キャンプに対する6日の空爆で、同局のガザ特派員の親族ら22人が死亡したと報じた。

6日、パレスチナ自治区ガザ南部ハンユニスでイスラエル軍の空爆を受け、がれきが散乱する現場を歩く子どもら=(ロイター=共同)

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