火災の山陽道尼子山トンネル、15日ごろ通行止め解除へ 兵庫県警が消火設備の整備求め要望書

通行止め解除に向け、復旧作業が進む山陽自動車道尼子山トンネル(NEXCO西日本提供)

 西日本高速道路(大阪市)は7日、火災による通行止めが続く山陽自動車道尼子山トンネル(相生-赤穂市、592メートル)について、15日ごろに規制を解除すると明らかにした。日時などの詳細は今後発表する。

 火災は9月5日未明に発生。走行中の大型トラックから出火し、乗用車など計23台を焼いた。トンネル内は東から約400メートルにわたってコンクリート壁が剝がれ落ち、照明や消防設備などが焼損した。現在も播磨ジャンクション-赤穂インターチェンジ間の西行き約13キロが通行止めとなり、国道2号など周辺の道路も混雑している。

 兵庫県警などによると、尼子山トンネルは道路法に基づく設置基準を下回っていたため、排煙装置やスプリンクラーがなかった。消火活動が難航し、被害が拡大したとされる。

 同様の火災を防ごうと、県警高速隊は、県内で高速道路などのトンネルを管理する計12事務所に対し、11月22日付で国の設置基準にかかわらずトンネル内に消火設備を整備するよう求める要望書を出した。県警は「同種事案の再発防止のため、協力してほしい」としている。(鈴木雅之、井上太郎)

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