5シーズンぶり警報レベル インフルエンザ感染が小・中学校で拡大 「タミフルが残り1人分もない」異例の薬不足など混乱も=静岡

5シーズンぶりに「警報レベル」に達しているインフルエンザ。急な感染の拡大によって薬局では、異例の薬不足に陥っているなど混乱が広がっています。

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<フラワー薬局高松店 河村佳代子さん>
「こちらがインフルエンザの薬のタミフルですが、残り1人分も無い感じになりました。これで最後になります。(患者が多く)薬が足りなくなっています」

静岡市駿河区にある薬局では、インフルエンザの増殖を抑える粉薬が無くなりました。メーカーに発注しても出荷が制限されていて入荷の目途が立っていません。急な対応策として、子ども用にはカプセル錠の中の粉を出し、粉薬として作り直しています。

<フラワー薬局高松店 河村佳代子さん>
「(カプセル錠の粉は)かなり苦いので、お子さん嫌がって飲ませにくいと思うので、その工夫を説明をします」
Q.説明は大変ですか?
「大変」

欲しい薬が手に入らないという異常事態。それほどインフルエンザは静岡県内で猛威を振るっています。

<静岡県感染症対策課 塩津慎一課長>
「警報レベルの基準値30人をを超えました(2002年以降で最も早い)」

静岡県によりますと、11月20日からの1週間で確認されたインフルエンザの患者数は、1医療機関あたり30.96人で警報レベルの30人を超えました。

特に小中学生の間で感染が拡大していて、12月6日の時点では、小学校から高校の34校で学級閉鎖または学年閉鎖となっています。

静岡市駿河区のこども園です。前の週はクラスに1人から2人の感染でしたが、7日は、多いクラスで感染者が5人にのぼります。これ以上、感染者を増やさないために園は対策を強化しています。

<職員>
「子どもたちが口の中へおもちゃを入れるので、口の中の菌がうつってしまうので消毒している」

消毒だけでなく、子どもの体調チェックについても普段より気を使うと話します。

<だきしめこども園 小林かおり園長>
「手洗いが大事なのと、うがいとお子さんの小さな変化、いつもとちょっと違うと思ったら子どもの体調を見て、早めに受診やお迎えをお願いする」

静岡市駿河区の小児科でも発熱や頭痛などを訴える患者が急増しています。

<診察の様子>
「インフルエンザAが出ました」

熱が38℃を超える患者の7割程度がインフルエンザと診断されているそうです。

<キッズクリニックさの 佐野正院長>
「飛まつ感染ですから、吐く息からうつして吸ってもらうのがほとんど、インフルエンザの予防としてはマスクが一番効果的だと思う」

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