「『事故で死ぬかもしれないから車に乗るな』にしか聞こえない」“大井川流域”県議が川勝知事にチクリも…「私はリニア同盟会副会長」あくまで『推進』とかみ合わず=静岡県議会

12月7日に行われた静岡県議会。元島田市長の桜井勝郎県議が、川勝平太知事のリニア新幹線に対する姿勢について問いました。大井川流域選出県議の“苦言に”川勝知事は?

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<無所属 桜井勝郎静岡県議>
「リニアトンネル工事による国の有識者会議と県の専門部会との意見対立が続いてますが、県の専門部会は川勝知事の意向をくんだ学者やコンサルもおり、その会議たるや、仮定だらけの飛躍した結論で、極論すれば、まるで『交通事故で死ぬかもしれないから車に乗るな』、『飛行機が墜落するかもしれないから乗るな』と言っているような議論にしか聞こえてきません。工事をやらせないように遅らせようとするネガティブな議論しかしてないように思われます」

桜井県議は、県のリニア専門部会について「大井川流域の住民や県民の不安を煽るような、反対のための反対に成り下がってしまったように感じる」と述べました。これに対し、答弁に立った川勝知事は、次のように切り返しました。

<静岡県 川勝平太知事>
「本県の基本姿勢は、リニア中央新幹線の整備促進と大井川の水資源および南アルプスの自然環境への影響の回避、低減を図ることであります。その上で、JR東海が示した品川~名古屋間の2027年開業、大阪までの2037年全線開業を目指す立場を共有することで、2022年7月にリニア中央新幹線建設促進期成同盟会に加盟しており、この考えは今も変わっておりません。

期成同盟会加入後は、同盟会規約に示された事業である、建設促進に関する調査研究及び広報啓発のため、同盟会副会長として、私はリニア実験線の試乗や他県の工事現場を視察するなど、リニア技術の完成度や事業の進捗を確認してまいりました。また、本県の持つ課題や課題解決のための取り組みを、リニア沿線都府県に理解して頂くための説明を積極的に行ってまいりました」

こう話した上で、「スピード感を持って整備促進と大井川水系の水資源、及び南アルプス自然環境の保全の両立に向け、課題解決に取り組む」と、あくまでリニア事業を“推進”する立場であることを強調しました。

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