除排雪中の「隠れマンホール」、重機オペレーターにアプリで通知 青森市が破損防止へ導入

 青森市議会は7日、一般質問を行った。今冬の除排雪作業に関して市側は、積もった雪に隠れたマンホールや縁石などを除雪用重機のオペレーターに知らせるアプリを新たに導入すると明らかにした。木下靖議員(市民クラブ)の質問に西秀記市長が答えた。

 アプリは国立研究開発法人土木研究所(茨城県つくば市)が開発した。オペレーターや除雪業者が、所有しているスマートフォンなどに導入後、除雪用重機の運転席に設置。作業の障害となり、誤って破損することもある縁石やマンホール、橋梁(きょうりょう)の接続部といった「道路付属物」を表示や音声で知らせる。

 道路付属物のデータは、前もってオペレーターらが自ら入力しておく。道路付属物の破損防止やオペレーターの負担軽減が狙い。アプリは無料で、市は業者向けの作業説明会などで導入を呼びかけている。

 除雪用重機は習熟に時間がかかる一方、担当エリア内の道路を熟知するベテランのオペレーターは年々減少している。アプリ導入による負担軽減は、人手確保にもつながるという。

 西市長は答弁で、市が幹線市道で寄せ集めた雪を国や県が排雪する新たな雪対策「スクラム除雪」にも言及。「国、県、市の3者連携による作業の効率化(の成果)などを検証する」と述べた。一般質問は5人が登壇した。

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