日本最南端の沖縄は、県外の方にとっては冬でも薄着で過ごせるイメージでしょうか。沖縄の寒さについて、気象データをもとにご紹介をしていきたいと思います。
〈12月の那覇の平年値〉
日最高気温21.5℃
日最低気温16.8℃
相対湿度 67%
風向・風速 北北東の風、5.3m/s
うちなーんちゅは20℃で「寒い」
うちなーんちゅにとって"寒い”と感じるのは"20℃”! 私は、沖縄で生まれ育った経験と気象キャスターの仕事を通してそう考えています。実際、最高気温が20℃を下回る日は、各メディアがトップニュースで取り上げるほどです。気温が上がらない日の取材時、街頭でインタビューをさせていただいた際には、「布団から出るのがつらい」「着る洋服を間違えて震えている」などの声がありました。
服装を選ぶ気温の目安
一般的な気温別の服装と気温の目安を見てみましょう。
〈25℃以上〉
日差しの下では暑く、少し動くと汗ばむくらいになるため、半袖のTシャツなどが快適です。
〈20℃以上〉
薄手のカーディガンや長袖シャツなど、半袖と一枚羽織るものがあると良いでしょう。首元はストールなども活躍します。半袖との組み合わせもおススメです。
〈15℃未満〉
冷たい風が吹くとひんやり感じます。トレンチコートなどがあると良いでしょう。
〈10℃未満〉
厚手の冬物コートやダウンコートが必要になります。
ただし、沖縄では10℃未満の気温になることはめったにありません。那覇では、今年1月に最低気温が10℃を下回る日が3回ありましたが、去年は1年を通して0回でした。
服装と気温の目安は、全国的には春や秋などの寒暖差が大きい時期の気象トピックスなのですが、この時期での紹介は沖縄ならではです。うちなーんちゅのリアルな肌感覚は、冬の沖縄に観光でお越しになる方にとってはどのように映っているのでしょうか。
週末の沖縄地方 蒸し暑くなりそう
今週末の沖縄地方は、次第に湿った空気が入る影響で天気は下り坂となる見通しです。予想最高気温は、県内各地で25℃前後と蒸し暑く感じられそうです。また、10日(日)は沖縄で初めてとなるブルーインパルスの曲技飛行が予定されているそうです。
〈沖縄本島地方は天気下り坂〉
沖縄本島地方は、9日(土)の朝は晴れ間がありますが、午後は次第に雲が広がりやすいでしょう。湿った東寄りの風の影響で、夕方以降は弱い雨の降る可能性があります。
10日(日)は、多少日が差す時間はあっても全体的に雲が広がりやすく、時折弱い雨のぱらつく時間がありそうです。那覇や名護の最低気温、最高気温ともに、この時期として高いでしょう。最高気温は25℃前後の予想で、11月中旬ごろの気温の見込みです。日中は薄着でお出かけができそうです。
〈先島諸島はすっきりしない天気に〉
先島諸島は、西の地域ほど雨の降り出しが早まりそうです。9日(土)は与那国島で、午後は雨の降る時間があり、10日(日)は宮古島・石垣島にも雨雲がかかりそうです。この週末は急な雨にご注意ください。最高気温は各地で27℃くらいまで上がり、蒸し暑く感じられそうです。週明けには天気は回復するでしょう。
〈大東島地方は日差し長持ち〉
大東島地方は、高気圧の圏内となるため、今週末は晴れが長続きしそうです。
最低気温は20℃前後、最高気温は25℃前後の予想です。
崎濱綾子
気象予報士/防災士(株式会社ウェザーマップ)
沖縄県宜野湾市生まれ。ミスはごろもとして地元の観光大使を務める。RBC琉球放送でラジオ・テレビのリポーター、QAB琉球朝日放送で気象キャスターを担当。2005年に沖縄初の女性気象予報士となる。2005~2016年3月までRBC琉球放送の夕方のニュース番組で月~金曜日の気象キャスターを担当。2016年4月から東京の本社で勤務。Yahoo!ニュース動画出演・記事執筆を担当。Yahoo!ニュースエキスパート。好きな天気現象は、夏至南風(カーチーベー)。