共同通信が2人を懲戒解雇 ソウル支局で為替差益着服

 共同通信社は8日、ソウル支局長時代の会計処理で生じた為替差益をため込み私的に流用したとして、50代と40代の外信部次長を懲戒解雇処分とした。得ていた差益は計約6千万円。当時の外信部長と財務部長ら4人も戒告とし、水谷亨社長ら役員、元役員の計5人は報酬の一部を返上する。

 50代の次長は2012年4月~18年、後任の40代の次長は22年までソウル支局長を務めていた。2人は、社が経費と認めた一部を除く計約5780万円を既に返還したことから、同社は警察に被害届は出さない方針。

 共同通信社の江頭建彦総務局長は「悪質な不正行為で、着服額も極めて多く、重い処分が相当と判断しました。これまで以上に職員の規範意識を高め、社のガバナンス強化に努めてまいります」としている。

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