ムーディーズが香港の格付け下げる

格付け会社ムーディーズが12月6日、香港の信用格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に調整し、香港の長期信用格付けを「Aa3」に確定した。同日の政府新聞公報によると、特区政府はこれに対し「香港の強固な信用力、財政緩衝空間、巨額の外貨準備に基づいて、香港は外部環境からの衝撃に対する十分な緩衝力と相殺能力を備えている。ムーディーズは香港の長期信用格付けを最高レベルで4番目のAa3と確認した。しかしながら香港の信用プロフィールは中国本土と密接に関連しており、本土の発展は潜在的にマイナスの影響を与える可能性があるという理由で、香港の信用格付けの見通しをネガティブに引き下げる決定には同意できない。経済・金融関係の深化と拡大は格下げの要因となるべきではない。むしろ、こうした関係は香港の長期的発展にとって有利だ」と述べた。

特区政府はまた「実際、本土は常に世界経済成長の重要な原動力であった。今年、本土経済は他の多くの経済を上回り、着実に5%の成長目標を達成するだろう。国際通貨基金の予測によると、今年の世界の経済成長に対する中国の貢献率は30%を超える」と指摘。本土は引き続きハイレベルの双方向開放を推進し、環境保護への転身推進、デジタル経済、革新的技術開発の精力的な推進と相まって、今後も巨大なビジネスと投資の機会をもたらすという。このため「本土とのつながりは今後も香港の長期的な経済発展を支える前向きな原動力となり、香港でビジネスを行う地元および国際企業に利益をもたらす」と強調した。

さらに「ムーディーズはまた、特区の高度な自治、政府と司法機関、香港版国家安全法の施行、選挙制度の改善に対しても不当な非難を行った」と批判。中央政府が長期的に一国二制度を堅持し、香港の国際金融・貿易センターとしての利点は引き続き維持され、これらの利点には普通法制度の継続や厳格な法の支配が含まれ、香港は独立した司法権を持つ司法機関、資金、物品、情報、人材の自由な流れ、シンプルで低税率の税制、そして国際的なベストプラクティスと高度に接続された友好的なビジネス環境を備えていると指摘した。

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