城の祭典「お城EXPO」2024年に福井県内誘致へ 県が方針、北陸新幹線開業年の誘客策に

福井県内から一乗谷城や丸岡城の関係3団体が出展した「お城EXPO2022」。福井県は2024年中の誘致を検討している=2022年12月、神奈川県横浜市のパシフィコ横浜

 福井県議会は12月7日、本会議を再開し、9人が一般質問した。理事者は北陸新幹線県内開業後の2024年中に、国内最大級の城の祭典「お城EXPO」の県内誘致に取り組む考えを示した。全国の歴史ファンらの“来城”が見込めるため、中村保博副知事は「新幹線開業を契機とした誘客策として効果的だ」と述べた。

 南川直人議員(自民党福井県議会)への答弁。

 お城EXPOは、城郭文化の振興や発展、お城ファンの交流を目的に日本城郭協会などが主催。2016年から毎年12月、神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で開催しており、地方で開く「出張版」も開いている。城がある全国各地の自治体や団体などがブースを出展するほか、城に特化した各地の観光情報や展示、講演など多彩な催しが繰り広げられる。

⇒福井の城を学び楽しむ「ふくい城巡り」

 南川議員は「新幹線県内延伸の年をさらに盛り上げるためにも、お城EXPOを福井に誘致するべきだ」と質問。中村副知事は「城は地域の歴史の象徴でもあり、観光コンテンツになり得る」とした上で「市町や関係団体、お城好き、歴史好きの人たちと意見交換しながら誘致を進めていきたい。これを機に大きなつながりをつくり、継続していくような取り組みも意見交換で進めていければ」と意欲を示した。

 県は今後、JR西日本などの大型観光キャンペーン「北陸デスティネーションキャンペーン(DC)」が開かれる来年10~12月を開催時期の候補の一つとして誘致を進めていく。

 今年のお城EXPOは12月16、17日にパシフィコ横浜で開かれ、県内からは福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館や「ふくい城巡りプロジェクト」など計4団体が出展する。

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