栃木県内も鳥インフル警戒強まる 全国で相次ぎ発生 農場消毒、野鳥飛来防止

養鶏場内で消毒液を散布するトラック=2月、県内(県提供)

 全国で高病原性鳥インフルエンザが発生し始めたことを受け、栃木県内の養鶏場や公園など関係者が警戒を強めている。今季は11月下旬、佐賀県の養鶏場で初確認された。その後、鹿児島のほか隣県の茨城や埼玉でも発生した。昨季は26道県の養鶏場などで過去最多の84件が発生。本県では確認されなかったが、今季も各地で相次ぎ始め、関係者は「やるべきことをやるしかない」と話す。引き続き、農場の消毒やウイルスを媒介する野鳥の飛来防止などの対策を進めている。

 「今年もこの時季が来たか」。矢板市上伊佐野の養鶏場「ワタナベファーム」代表の渡辺茂(わたなべしげる)さん(41)は、鳥インフルが大流行した昨季を思い返す。飼養するための鶏の流通が途絶え、今年夏ごろまで飼養羽数の制限を強いられた。

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