宇都宮市の佐藤栄一(さとうえいいち)市長は7日、地域連携の交通系ICカード「totra(トトラ)」について、小学生用トトラを市内の全児童に配布する方針を明らかにした。自動で半額の小児運賃が適用される記名式。名前や年齢などの登録が必要になるため、登録や配布の方法を交通事業者と協議している。配布時期は未定で「早期実現を目指す」としている。
市内の中高生には昨年度から、登録の必要がない無記名式トトラを配布しているが、小学生は対象ではなく個別に申し込む必要があった。一方で8月26日の次世代型路面電車(LRT)開業以降、トトラの新規発行枚数が急増。開業前は月千枚ほどだったが、9月は8千枚を超えた。
佐藤市長は、小学生にも配布することで「さらなる公共交通の利用促進につながる」と強調。「小児運賃が自動的に適用されるため運賃支払いの簡素化が図れるほか、本市独自の乗り継ぎ割引も受けられる」と述べた。市によると、対象は市内の全児童約2万7千人になる見込み。配布方法が決まり次第、配り始めるという。
同日の定例市議会一般質問で山崎昌子(やまざきまさこ)氏(自民)の質問に答えた。