チェルシーが復調エバートンに完敗で今季初のリーグ連敗…守護神&主将DFが新たに負傷者リスト入り【プレミアリーグ】

[写真:Getty Images]

プレミアリーグ第16節、エバートンvsチェルシーが10日にグディソン・パークで行われ、ホームのエバートンが2-0で快勝した。

前節のマンチェスター・ユナイテッド戦で厳しい1-2の敗戦を喫した10位のチェルシーは、ニューカッスル撃破で降格圏を脱出した17位のエバートンとのタフなアウェイゲームに臨んだ。守護神ロベルト・サンチェスの再三のビッグセーブによって大敗は免れたものの、不甲斐ない戦いからの立て直しが求められる中3日での一戦では先発4人を変更。コルウィルとチアゴ・シウバに代えてリース・ジェームズとバディアシル、ジャクソンとスターリングに代えてサスペンション明けのギャラガーとブロヤを起用した。

ややフレッシュなメンバー構成で勢いを持って試合に入ったチェルシーは、立ち上がりからハイプレスを仕掛けて主導権を奪いにかかる。集中したホームチームの守備を崩し切るまでには至らないが、14分には右CKの流れからパーマーが見事な無回転ミドルシュートでゴールを脅かす。だが、枠の左隅を捉えたシュートはGKピックフォードの好守に阻まれた。

以降はボールを握って押し込むチェルシー、カウンターで応戦するエバートンという構図がより明確に。共に遅攻の局面では決定機まで持ち込めないが、要所のターンオーバーを際どいシーンに繋げていく。24分にはエバートンのハリソンが鋭いミドルシュートを放つが、これは惜しくも枠の右へ外れた。

一進一退の攻防が続くなかでチェルシーにアクシデント発生。27分、足を気にしていたリース・ジェームズに代わってコルウィルが投入され、ククレジャが右サイドバック、コルウィルが左サイドバックに入った。

前半半ばから終盤にかけてはエバートンのヤングが負傷しパターソンとの交代でピッチを後にするアクシデントがあったものの、試合はクローズな展開に。引き続きボールを握るチェルシーだが、ムドリクらのクロスもなかなかチャンスに繋がらず、互いに決定機まで持ち込めぬままゴールレスで試合を折り返した。

後半はチェルシーが押し込む入りとなったが、最初の決定機はエバートンに訪れる。50分、ペナルティアーク付近でパスを受けたマクニールが鋭い左足のグラウンダーシュートを枠の左へ飛ばすが、ここはGKサンチェスのファインセーブに阻まれる。

この決定機は逸したが、良い形でカウンターを仕掛けるホームチームは後半2度目のチャンスで仕留める。55分、カウンターからマクニールが左サイドを突破して中央でゴール前に飛び出したキャルバート=ルーウィンに完璧なスルーパスを通す。この一対一はGKサンチェスの見事なセーブに阻まれるが、ボックス右でこぼれに反応したドゥクレがゴールカバーに入ったDFのポジションを冷静に見極めてゴール左下隅へ蹴り込み、2試合連続ゴールとした。

攻め切れない状況でビハインドまで背負ったチェルシーは、67分にエンソ・フェルナンデス、ブロヤを下げてスターリング、ジャクソンと主力アタッカーを同時投入。この交代によって個での打開力の部分で改善が見受けられるが、再三のクロスやボックス内での仕掛けは最後の局面でしっかりと身体を張るトフィーズの堅守を前に撥ね返される。

攻めあぐねる状況に加えて、チェルシーは終盤にこの試合2度目のアクシデントに見舞われる。84分、後半序盤に足を痛めていたGKサンチェスがプレー続行不可能となり、プレミアリーグデビューとなるGKペトロビッチのスクランブル投入を余儀なくされた。

すると、結果的にこのアクシデンタルな交代が勝負を決する1点に繋がる。92分、エバートンの右CKの場面でゴール前へのクロスをGKペトロビッチが大きくはじき出せずにボックス中央へボールがこぼれると、これを途中出場のドビンが鋭い左足のダイレクトシュートでゴール左隅に突き刺した。

そして、ドビンのプレミアリーグ初ゴールでトドメを刺したエバートンがこのまま逃げ切りに成功し、ニューカッスルに続く格上撃破で3連勝を達成。一方、今季初の連敗に加え、守備陣に新たに2人の負傷者が出たチェルシーの苦境は続く。

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