「ネット銀行口座に預金振り替えたい」高齢夫婦の申し出に違和感、信金職員が詐欺被害防ぐ

曽根署長(手前)から感謝状を贈られる梅原さん(中央)と生部さん(左)、仁谷さん=舞鶴市浜・舞鶴署東庁舎

 特殊詐欺被害を未然に防いだとして、京都府警舞鶴署は、京都北都信用金庫倉梯支店(舞鶴市七条中町)事務長の仁谷亘さんと職員の梅原由梨子さん、生部弘美さんに感謝状を贈った。

 3人は10月30日、支店を訪れた70代夫婦が四つの口座にある全預金約100万円をネット銀行の本人名義の口座に振り替えたいと申し出たのを不審に思い、同署に連絡した。応対した梅原さんが、口座をまとめてから振り替えた方が手数料が安いと案内すると、夫が「確認したい」と電話で何者かに尋ねたことに違和感を持ったという。

 舞鶴署によると、ネット銀行の口座も警視庁の警察官を名乗る人物に作らされたもので、口座ごとだまし取ろうとしていたとみられるという。

 11月30日に同署東庁舎で曽根裕之署長から感謝状を受け取った梅原さんは「これからも違和感を大切にして積極的に声をかけたい」と話していた。

 同支店にも府警組織犯罪総合対策統括官から感謝状が贈られた。

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