17歳でブラジル代表の怪童エンドリッキ、飢えた両親を思いやるイイ子だった!手話を学びたい理由も明かす

先月、弱冠17歳でブラジル代表にデビューしたパウメイラスFWエンドリッキ。

すでにレアル・マドリーが3750万ユーロ(58億円)で獲得しており、18歳になる2024年夏にチームに加わる。

そのエンドリッキが『Guardian』のインタビューで様々な話題を語った。

それによれば、実はチェルシーへの移籍が間近に迫っていたそう。クラブから招待を受けて施設を見学し、チアゴ・シウヴァらとも対面。サインはしていなかったものの、契約合意していたが、移籍金が6000万ユーロ(93億円)に跳ね上がったため、チェルシーは手を引いたとか。

そんなエンドリッキは生い立ちについてこう話している。

僕が飢えたことはなかったけれど、両親は飢えていた。僕のために両親は飢えていたんだ。

それが大きな力をくれた。両親がまたそうなるのは見たくなかったからね。

自分たちの食べ物を僕にくれる両親が困窮する姿は見たくなかった。

自分のために飢えを苦しむ両親の姿が糧になっていたようだ。

エンドリッキが生まれたのは首都ブラジリア近郊の街。ブラジリア自体は国内で最も高い生活水準にあるが、その周辺は暴力と貧困がはびこり、彼と両親もその環境下で暮らしてきたという。

父ドウグラスさんはこう話している。

「私はとても複雑で難しい子供時代を過ごした。ブラジリアにやってきた直後は2人の姉と孤児院で半年暮らした。

父は母を捨てたが、母には家も仕事もなかったので、私たちは孤児院で暮らすしかなかった。

(プロサッカー選手としてキャリアを築こうとするも成功はできず。サンパウロに行くために)

リュックにジュースと水のペットボトル2本を持ってバスに乗った後はヒッチハイクをした。

サンパウロに着いたのは1年で最も寒い日のひとつでね。

路上で寝ていたら、女性に肩を叩かれて、凍死しないようにホステルで寝ることを誘われた」

エンドリッキ自身は父のような経験はしていないものの、排除されている側の人達を思う気持ちがあるようだ。

【関連記事】10代で父になった7人のスター

彼は「5つの言語を学ぶという目標を立てている。そのうちのひとつは全く違うものさ、僕にとってとても大事なものになるだろうからね。手話を学びたいんだ。全ての人とつながりたい。喋ることができない人や耳が聞こえない人とも話したいんだ」とも話している。

© 株式会社ファッションニュース通信社