晴れの日思い卒業証書づくり「受け取る日楽しみ」と6年児童 京都府福知山市で紙すき体験

卒業証書に使う丹後二俣紙を慎重に手すきする児童たち(京都府福知山市大江町・和紙伝承館)

 京都府福知山市大江町の小中一貫校「大江学園」の6年生が11月28日、近くの和紙伝承館を訪れ、卒業証書づくりの一環で同町の伝統工芸「丹後二俣紙」をすいた。児童らは晴れの日に思いをはせ、自分が受け取る卒業証書を丁寧に仕上げた。

 旧大江町の小学校で続く恒例行事。児童34人は田中製紙工業所の和紙職人、田中敏弘さんの指導を受け、木製の「簀桁(すげた)」で原料となるコウゾの繊維が入った液体をゆっくりとすくい上げた。紙の厚さが均一になるよう前後に揺らして水を切り、オリジナルの証書を完成させた。

 初めて紙すきを体験したという児童(11)は「ずっとやってみたかった。自分で作った卒業証書を受け取る日が楽しみ」と笑顔で話した。

© 株式会社京都新聞社