「龍谷米」味わって農業や食文化考えて 龍大生が栽培に奮闘 大津市のふるさと納税返礼品に

11月にあったイベントで販売ブースを構え、来場者に「龍谷米」や白味噌を勧める龍谷大生。同じものが大津市ふるさと納税の返礼品に加わった(大津市・ブランチ大津京)

 大津市のふるさと納税返礼品に、龍谷大農学部(同市)の学生らが市内の実習用農場で育てた米が加わった。同じ農場で栽培した小豆を使う粥(かゆ)などもセットになっており、学生は「農業を考えるきっかけにしてほしい」と期待を寄せている。

 同学部の1、2年生は授業の一環として毎年、同市の実習用農場2.7ヘクタールの一部で手作業での田植えや稲刈りに取り組んでいる。今年は10月下旬に1年生約220人が大粒で食味が良いとされる「にこまる」280キロを収穫するなどした。

 返礼品は「龍谷米」と名付けた米と、同農場で栽培した小豆などが原料の「小豆粥」や、白味噌(みそ)のセットとした。米1.8キロ、味噌1キロ、粥500グラム(寄付額1万7千円)と、米1.5キロ、味噌1キロの(同1万円)の2種。「楽天ふるさと納税」「ふるなび」など4サイトで申し込みを受け付けており、今月15日から商品の発送を始める。申し込み期限は来年1月末まで。

 返礼品への出品は、夏ごろに市から提案された。市企画調整課によると、地元の大学の取り組みを多くの人に知ってもらう機会になるとして依頼したという。

 米栽培に携わった農学部生命科学科1年の女子学生(18)は「ふるさと納税に選ばれたことは光栄。大学名が入った農産物を口にすることで、消費者が農業や食文化について考えを巡らすきっかけになればうれしい」と話している。

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