「みんな楽しみ」な冬の自然薯 京都府綾部市で即売会「とろろで試して」と生産者

自然薯を一本ずつ手に取り品定めする来場者(京都府綾部市・あやべ温泉)

 京都府綾部市の水源の里・市野瀬地区で栽培された特産品の自然薯(じねんじょ)の即売会が12月9日、同市睦寄町のあやべ温泉前で開かれた。家族連れらが冬の味覚を求めて行列をつくった。

 長さ1メートルを超す真っぐに伸びた100本が並んだ。同地区では夏の猛暑の影響はなく8割が順調に育ったといい、大きい物では重さ約1キロあった。中嶋茂樹さん(73)の畑では例年並みの60キロを収穫したといい「まずはとろろで試して」と勧めていた。

 来場者は1本ずつ手に取って品定めしていて、箱に詰めてまとめ買いする人もいた。昨年も購入し、短冊やとろろで味わったという同市の老人ホーム入居者(75)は「入居者みんなが楽しみにしていた。口いっぱいに広がる粘りが待ち遠しい」と話していた。

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