鵜様2年ぶり捕獲 七尾鵜浦 「ほっとした」

鵜様が収められたカゴに手を合わせる住民=11日午前10時20分、七尾市鵜浦町

 16日に羽咋市の気多大社で営まれる国重要無形民俗文化財「鵜祭(うまつり)」の主役となるウミウ「鵜様(うさま)」が11日、七尾市鵜浦町で2年ぶりに捕獲された。

 鵜捕(うとり)主任の小西寛之さん(61)=同町=と長男達矢さん(36)=氷見市=が午前8時半ごろ、通称「鵜捕崖」で捕まえた。体長は約60センチ、体重は約7キロで、前回捕獲した21年の鵜様より少し大きいという。

 小西さん親子は8日朝から捕獲を開始。4日目になって初めてウミウが崖に近づいてきたところ、達矢さんが一子相伝の技で捕獲した。2人は「今日でだめなら無理だと思っていた。(鵜様を気多大社へ運ぶ)鵜様道中に間に合い、ほっとしている」と口をそろえた。

 鵜様はカヤ製のカゴに収められ、気多大社に届ける「鵜捕部(うとりべ)」の小森一平さん(43)方に運ばれた。捕獲の一報を聞きつけた住民が鵜様の姿を拝んだ。鵜様道中は12日午前6時半ごろ、鵜浦町を出発、3日かけて同大社に向かう。16日未明に神事が執り行われる。

  ●金沢でカエデ落葉

 週明けの11日、石川県内は気圧の谷の影響で曇りとなった。正午までの最高気温は金沢10.7度と平年並みとなった。

 金沢地方気象台は11日、金沢でイロハカエデの落葉を観測したと発表した。平年より7日、昨年より10日いずれも遅かった。

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