教諭書き込みに「嫌な思いした」 いじめ被害児童が訴え、奈良

 奈良市の市立小学校でいじめを受けた女子児童が「わたしは死ねばいいのに」と記したノートに担任が花丸を付け、英語で「あなたならできる」と書き加えた問題で、児童の両親が11日、取材に応じ、児童が「意味が分かった時は嫌な思いをした」と訴えていることを明らかにした。

 「しんどい気持ちを先生に伝えたくて書いたが、なぜこのようなことを書いたのか悩みなどは尋ねられなかった」との苦しみも打ち明けたという。

 両親と弁護士によると、2022年2月、足をけがした児童が両親に「(同級生に)蹴られた」と説明したため両親が学校に調査を求めたが、当時の校長は「学校は警察ではない」と返答。半年以上いじめを疑う事案として扱わなかったという。

 学校の対応について両親は「話を聞く姿勢を持ってもらえず、調査を拒否され苦しんだ」とした上で「今後は被害者に寄り添う対応へ改善してほしい」と訴えた。

 児童はストレス障害と診断され、今も症状が続いているという。

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