「あら挽き肉しゅうまい」など弁当用冷食を製造 火災のマルハニチロ広島工場 再建断念して撤退へ 地元は「残念」「寂しい」

大手食品会社のマルハニチロは、火災のため操業を停止していた広島工場について、再建を断念し、撤退することを決めました。

広島市中区江波沖町のマルハニチロ広島工場では去年9月、工場内から出火。従業員は避難して無事でしたが、工場は全焼しました。火災にともなう特別損失としておよそ52億円が計上されています。

記者
「火災があったマルハニチロ広島工場です。建物は解体され、がれきの撤去作業が続いています」

1960年に完成し、60年以上の歴史がある広島工場。マルハニチロは「投資に見合う効果を見出せず、人手も不足している」として再建を断念し、撤退することを決めました。およそ450人の従業員は他の工場に異動したり、退職したりしたということです。

広島工場では「あらびき肉しゅうまい」など、弁当向けの冷凍食品が数多く製造されていました。

こちらの男性は10年ほど前に工場を見学したといいます。

江波地区の住民
「急速に冷やす機械があって、『すごいな』って思ったのを覚えてますがね。ちょっと残念だね、うん」

江波地区の住民
「寂しいことじゃね、思います」

マルハニチロは、「広島への地域貢献がかなわなくなるのは苦渋の決断だが、ご理解いただきたい」と話しています。「跡地の活用策は未定」だということです。

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