大谷を失ったエンゼルスの今後は? MLB公式サイトの番記者が展望

大谷翔平とともに過ごした6年間が終了したエンゼルス。特に大谷が二刀流で素晴らしい活躍を見せた直近の3シーズンは、投手としての登板間隔をなるべく固定したり、大谷の意向に沿って毎試合のようにプレーさせたりと、大谷優先の起用でその活躍を支えてきた。しかし、大谷はエンゼルスを離れ、強豪ドジャースへ移籍することを決断。エンゼルスの戦力には投打両面で大きな穴が開いてしまった。どのように大谷の穴を埋めていくのか。MLB公式サイトでエンゼルスを担当するレット・ボリンガー記者が今後を展望している。

チーム内で最高の打者であり、最高の投手でもあった大谷を失ったエンゼルスだが、ペリー・ミナシアンGMはチームを解体して再建を開始することを否定している。2030年までの長期契約を結んでいるマイク・トラウトの放出も否定しており、「トラウトを中心に勝てるチームを作り、2014年以来のポストシーズン進出を果たす」ことが今後の目標となる。

ボリンガー記者は「大谷の退団は痛手だが、より多くの分野でロースターを改善するための柔軟性を得た」と指摘。エンゼルスは現時点でぜいたく税の基準額を7000万ドルほど下回っているが、もし大谷と再契約していた場合、7000万ドルの大半は大谷資金で消えていた。大谷と再契約できなかったことにより、この7000万ドルを他の戦力補強に充てられるというわけだ。

まずは大谷に代わるエースの確保が急務。FA市場にはまだ山本由伸、ブレイク・スネル、ジョーダン・モンゴメリー、マーカス・ストローマンといった好投手たちが残っている。6人制ローテーションを使う必要がなくなったことも投手補強の面ではプラスに作用するかもしれない。絶対的守護神がほしいのであれば、ジョシュ・ヘイダーを狙うという選択肢も出てくるだろう。

野手では、大谷に次ぐ大物と言われるコディ・ベリンジャーがまだ市場に残っているが、大谷の退団で空いた指名打者の枠を埋めるのであれば、ホルヘ・ソレアやJ・D・マルティネスといった強打者たちも選択肢となるだろう。もちろん、投打両面でトレードでの補強に動く可能性もある。

大谷が退団したことにより、補強資金の柔軟性が生まれたことは事実。2014年以来のポストシーズン進出を成し遂げるために、ミナシアンGMの手腕が問われるオフシーズンとなりそうだ。

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