コンテナ船大手 長崎に新会社「ONE DEJIMA」 来年4月に事業開始

長崎市に新会社を設立するONEが運航するコンテナ船(同社提供)

 国内海運大手3社が共同出資した定期コンテナ船大手「オーシャン ネットワーク エクスプレス(ONE)」は11日、長崎県長崎市に世界各国の現地法人や代理店の管理などを受け持つ新会社「ONE DEJIMA(ワン デジマ)」を立地すると発表した。来年4月に事業を開始し、3年間で20人の雇用を見込む。
 ONEは、川崎汽船、商船三井、日本郵船の3社が定期コンテナ船事業を統合し2017年に設立した。シンガポールに本社を置き、世界120カ国をカバーする170以上の国際輸送ネットワークを展開。220隻以上のコンテナ船を運航し、船の積載量を表す船腹ベースでは世界7位の規模を有する。
 新会社はONE本社の▽地域拠点や各国オフィスのネットワーク管理や経理▽コンテナ船事業の市場調査・情報分析▽人事関連業務サポート-の専門業務を担う。県と同市、ふくおかフィナンシャルグループ、十八親和銀行が設立を支援する。
 長崎進出についてONEの担当者は、今年3月に同市で「コンテナ海運サミット」を開き、地元ステークホルダー(利害関係者)と良好な関係を築けたことや造船関連産業が集積し、海運業と親和性が高いことなどを挙げた。「一定の英語力があれば、グローバルな活躍ができる。長崎の優秀な若い人材に期待している」と述べた。

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