【クリスマス商戦】加熱しつつ変化あり?“物価高騰”“残暑”の影響も…(静岡県)

2023年も過熱しているクリスマス商戦。新型コロナが5類に移行し人気商品に変化が起きています。一方、物価の高騰が長期化し、主役ともいえるケーキに影響を与えています。クリスマス商戦が過熱する静岡県内の百貨店や小売店などでは…

(白鳥 貴久 記者)

「コロナ禍では日用品や家電などが人気だったといいますが、ことしは香りを楽しむ商品が注目を集めています」

マスクをはずす機会が増えたことで、2023年は、香水やフレグランスが人気を集めているといいます。さらに人気の商品を聞いてみると・・・

(松坂屋 静岡店 木庭 英之 さん)

「アミューズメントパークやクリスマス会などの機会が増えたので、コートなどのアウターがよく出ている。今年はまた乾燥ががひどいので、保湿などのギフトが人気」

一方、この店では、

(松坂屋 静岡店 和洋酒売場 藤波 貴啓 副店長)

「コロナが落ち着いて、以前に戻り需要が増えている。乾杯用のシャンパンやスパークリングの買い物が多くなっている」

ホームパーティーを楽しむ人が増え、ワインの売れ行きが好調だということです。さらに、特別感を求め高級なシャンパンを買う人もいるそうです。

一方、クリスマスケーキを扱う静岡市内の洋菓子店は、2022年よりケーキを1割ほど値上げしたといいます。その理由は?

(ぷるみえーるみずほ店 片田 大輔 工場長)

「乳製品だけでなく、小麦・バター・砂糖すべてにおいて値上しておりますので、その分どうしても(商品の)価格のは去年よりも少し値段は高く設定しています」

「帝国データバンク」によりますと、12月の値上げは、バターや生クリームなどの「乳製品」167品目を中心に677品目に上っています。

この店では仕入れ先や材料を変えたりして商品の価格を抑えているといます。しかし、2023年に、値上げに加え深刻だったのは。

(ぷるみえーるみずほ店 片田大輔 工場長)

「静岡はイチゴの産地なので頻繁に出回ることが多いんですけど、育成の部分で間に合っていない、産地に関わらずイチゴが確保できるように、業者さんに頼みながら集めている」

クリスマスケーキには欠かせないイチゴ不足です。伊豆の国市のいちご狩りセンターを訪れるとある異変”が…。

(江間いちご狩り組合 伊奈 隆 組合長)

「この時期になると、この程度の赤さのイチゴがたくさんなるが、ことしに関しては白い実がまだたくさんある」

例年に比べ、実の生育が10日ほど遅れているということですが、その原因は、10月の厳しかった残暑だといいます。

(江間いちご狩り組合 伊奈 隆 組合長)

「イチゴの苗を植えてからの気温が高くて、イチゴの花芽をつけるのが少し遅れたのが原因かなとと思う」

いまはクリスマスケーキ用の小ぶりのイチゴを育てていますが、今後、出荷への影響がでる可能性があるといいます。

ようやくいつも通りのクリスマスシーズンを迎えますが、各業界の苦悩はしばらく続きそうです。

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