偽装結婚128組、犯罪集団を摘発

中国本土人と香港人との偽装結婚を手配していた犯罪集団が摘発された。12月6日の裁判では主犯格の女2人の詐欺罪が確定し、禁錮36カ月の判決が言い渡された。香港メディアによると、犯罪集団は2007年ごろから新界西部で暗躍しており、団地の一室をアジトにして付近の公園やネットカフェ、レストラン、スマホのオンラインゲームを通じて人脈を拡大。ゲームの課金で借金を負った若者などを報酬をエサに勧誘していたという。また、ネットで香港に住みたい中国本土人を募り香港人とマッチングして、両地の移動に付き添ったり、宿泊先や書類の準備、参加者への指導など一連のプロセスをワンストップサービスで提供していた。少なくとも128組の偽装結婚に関わり、700万ドル以上を得ていたものとみられている。本土人が支払う費用は5万~10万ドル、香港人の報酬は5000~2万ドルだったいう。当局は2019年5月に情報をキャッチし、同8月から摘発を開始。これまでに逮捕者は154人に上り、うち91人が香港人で、その約半数が結婚時に18~30歳だった。若者がターゲットになったのは、婚姻歴がないほうが本土で本当の結婚だと信じられやすく、本土人の支払う費用も高値をつけやすいからだったようだ。

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