英紙、大量死を処理水と絡め報道 「誤情報」と北海道は反発

東京電力福島第1原発の敷地に並ぶ処理水の保管タンク=10月

 北海道函館市の海岸に大量の死んだイワシなどが漂着したことについて、英紙デーリー・メールが東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出と関連づけて報じ、北海道水産振興課は12日、「科学的根拠のない誤情報だ」と反発した。

 同紙は8日の記事で、大量漂着が「福島から放射性物質を含んだ水が放出されて3カ月後に起きた」と言及。「処理水放出が生態系に打撃を与えたとの臆測を引き起こすものだ」と指摘したが、漂着と海洋放出を結びつける根拠は提示しなかった。原発の写真や福島と函館の位置関係を示す地図も掲載した。

 水産庁の担当者は報道を受け「正しい情報を発信していく」とコメントした。

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