梧竹カレンダー24年版完成 多彩な書体を駆使、9点収録

梧竹カレンダーを小城市に贈った山口三郎代表(左)と金子剛代表=同市役所

 小城出身の書家・中林梧竹(1827~1913年)の作品を収めた2024年のカレンダーが完成した。梧竹が84歳のときに書いた「柔而剛(柔にして剛)」が表紙を飾り、多彩な技法や書体を駆使した作品計9点を収録している。

 カレンダーは縦約60センチ、横約30センチで、中林梧竹翁顕彰会(山口三郎代表)と佐賀梧竹の会(金子剛代表)が企画編集。佐賀と全国の会員をオンラインで結んで情報交換し、小城市立中林梧竹記念館や個人所有の作品から9点を厳選した。

 両会はこのほど小城市役所を訪れ、完成したカレンダーを江里口秀次市長に披露した。書家の山口代表は「選考の過程で、毎年新しい作品と出合う」と梧竹の奥深さを紹介。3、4月はシュンランと竹を描いて漢詩を添えた作品で、洋画家の金子代表は「梧竹の竹図にしては優しい線で、余白からシュンランの香りが漂ってくる」と解説した。

 税込み1600円。中林梧竹記念館や佐賀玉屋(佐賀市)などで購入できる。問い合わせは鹿島印刷、電話0954(62)4131。(市原康史)

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