そば粉、へしこ…福井県産食材こだわりの「ガレット」カフェオープン 福井県若狭町の熊川宿

福井県産食材にこだわったガレットを持つ調理スタッフ=福井県若狭町熊川のカフェ「ガレットKirari」

 福井県若狭町のNPO法人「若狭美&Bネット」はこのほど、フランスの郷土料理「ガレット」を提供するカフェ「ガレットKirari」を同町の熊川宿内にオープンさせた。県産食材にこだわっているほか、障害者が働いて社会経験を積んでいる。

 同NPOは2009年設立。複合的多機能教育施設「若狭ものづくり美学舎」や就労継続支援B型事業所「若狭ものづくり美学舎きらり」、熊川宿若狭美術館を運営するなどしている。カフェは同事業所の出張所として、美術館に併設する形で11月4日にオープンさせた。

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 ガレットはそば粉で作るクレープ。熊川宿周辺に扱っている店がなく、さまざまな食材を使えて気軽に食べられるため提供することにした。そば粉は100%福井県産で、全5種類を用意。小浜市のミディトマトやへしこ、若狭町の青ネギなどを使っている。同町内の菓子店のこしあんなどが入ったスイーツ感覚で楽しめるメニューもある。一口サイズで提供し若狭塗箸で食べてもらい、熊川宿らしく和の雰囲気を演出。シェアしやすいようにする狙いもある。

 同事業所の利用者2人が日替わりでホール業務を担当し、注文を取ったり料理を出したりしている。調理は同NPO職員の女性とボランティアの男性の2人で行っている。長谷光城理事長(80)は「障害の有無にかかわらず、さまざまな人が集い交流する場所になっていけば」と期待を込める。

 ガレットは700円(税込み)から。土日祝日の午前10時半から午後4時に営業している。同事業所利用者が作った織物のコースターやキーホルダーなども販売している。問い合わせは熊川宿若狭美術館(金土日月曜と祝日のみ)=電話050(3565)5885。

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