au TOM’S GR Supra加入の山下健太「もちろん目標はチャンピオン」同い年の坪井とのコンビに自信

 12月12日、TOYOTA GAZOO Racingは2024年の国内モータースポーツ参戦体制を発表したが、スーパーGT GT500クラスで2023年のチャンピオンを獲得したau TOM’S GR Supraには、坪井翔のパートナーとして、新たに山下健太が加わることになった。2023年チャンピオンカーへの移籍で、山下にとっては二度目のタイトルへの思いが強くなっているようだった。

 1995年生まれの山下は、2014年から全日本F3選手権を戦い、3年間TOM’Sに在籍。2016年にヤン・マーデンボローとのタイトル争いを制しチャンピオンとなったが、この年にチームメイトとして加わってきたのが、前年にFIA F4の初代チャンピオンとなった坪井だった。

 ふたりはその後スーパーGT、スーパーフォーミュラにそれぞれステップアップすることになるのだが、全日本F3時代の印象が強いせいか、山下がトムスからGT500でフルシーズン参戦するのは初めてというのは少々意外な印象を受ける。スポットでもコロナ禍だった2020年、第7戦/第8戦でニック・キャシディに代わってKeePer TOM’S GR Supraを平川亮とドライブして以来となる。

 そんな山下が、2023年にチャンピオンを獲得したau TOM’S GR Supraをドライブすることになったが、当然山下自身にとっても期待は大きい。「率直に言ってしまうと、今年のチャンピオンカーですからね」と山下は笑顔をみせた。

「若干のプレッシャーはありますが、坪井選手とは同い年(1995年生まれ)ですし、全日本F3選手権に参戦している頃、さらに言えばレーシングカートの頃から一緒ですからね。よく分かっている間柄ですし、やりやすい環境ではあると思います」

 もちろん、山下にとって目指すは2019年以来となるGT500チャンピオンだ。坪井はすでに2回のタイトルを獲っており、経験、スピードとどれをとってみてもGRスープラ勢のなかでも本命視される一台なのは間違いないだろう。

「もちろん目標はチャンピオンですね。パッと自分が入って、普通に戦うことができればチャンピオンはぜんぜん目指すことができるかな、と思っています」と山下は語った。強力な体制で臨むau TOM’S GR Supraの連覇があるのか、オフから目が離せそうにない。

2016年の全日本F3にともにTOM’Sから参戦した山下健太と坪井翔
2020年のスーパーGT第7戦/第8戦でフォーミュラE参戦のニック・キャシディに代わって37号車をドライブした山下健太

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