ブルーイノベーション、東京証券取引所グロース市場に上場。日本のドローン業界をインフラ側から支える存在に

ブルーイノベーションの上場を祝して、東京証券取引所で上場セレモニーが行われた。その後、兜倶楽部で記者会見が行われた。

ブルーイノベーション上場セレモニー

上場セレモニーとは、グロース市場を含む東京証券取引所に上場する企業が、取引を開始する初日に開催されるものだ。

まず東京証券取引所から上場通知書が熊田貴之代表に手渡された。

そのあと、伝統の鐘を熊田代表と経営陣が、次々と鳴らした。鐘は5回打たれた。この5回という回数の理由は「五穀豊穣」に由来しており、企業の繁栄への願いが込められているという。

セレモニー式が終わって、見学していたスタッフも集まって全体写真を撮るなど、興奮に包まれた様子だった。

ブルーイノベーション記者会見

ブルーイノベーションは上場企業として初めての記者会見を、東京証券取引所内の兜倶楽部で熊田貴之代表と井出取締役が実施した。まずは簡単な会社説明から始め、その後、専門誌や全国紙の記者からの質問が相次いだ。

今回のIPOでは、証券会社と相談して決めた公開価格を上回る数字となったが、上場の目的については、ドローンやロボットのインフラ会社としてブルーイノベーションがまず上場して多くのメーカーを支えていきたいということだ。

さらに、今回調達した資金の用途としては、研究開発費、機体購入費、人件費、マーケティング費、借入返済などを挙げた。

今後の展望については、2〜3年間は点検ソリューションに重点を置くという。特にクライアントから引き合いが多く、点検分野においてドローンを活用したデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速しそうだ。

黒字化の見通しについて熊田代表は「具体的には明示できないが、近い将来に達したい」とコメントした。売上と利益が増加しており、今後の先行きは明るいとのことだ。

海外戦略に聞かれると、電力分野でのブルーイノベーションの強みを生かし、2〜3年以内に特定の地域に進出する計画だとしている。

海外のドローンメーカーFlyability社との業務提携から5年経ったが、Flyability製ドローンをつかった点検作業では8割がマニュアル操作になっており、提携を通じてドローン点検の自動化について技術面で貢献していきたいという。

ただ、ブルーイノベーションとしては特定のドローンに依存しないプラットフォームを掲げており、国産ドローンとの連携にも力を入れていく予定とのことだ。今後は国産ドローンの発展を支える存在になるのを期待したい。

※ブルーイノベーション初日の終値は、1,899円(12/12)

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