市販車部門10連覇中のTLC、32回連続完走継続の日野が2024年のダカールラリーに参戦へ

 2024年1月5日(金)から19日(金)にかけて、中東のサウジアラビアで開催されるW2RC世界ラリーレイド選手権開幕戦『第46回ダカールラリー』に、日本からおなじみの2チーム、日野チームスガワラとチームランドクルーザー・トヨタオートボデーが参戦する。

 トヨタ車体のラリーチームである“TLC”ことチームランドクルーザー・トヨタオートボデーは、今季2023年のダカールラリーで四輪市販車部門ワン・ツー・フィニッシュを達成。同部門10連覇を果たした。

 TOYOTA GAZOO Racing(TGR)のサポートを受けて市販車部門11連覇に挑戦する2024年大会に向けては、引き続きトヨタ・ランドクルーザー300 GRスポーツがベースとなる2台のラリーカーが投入される予定だ。

 一方、チーム体制には一部変更があり、ロナルド・バソ/ジャン・ミッシェル・ポラトの優勝コンビはそのままに、社員ドライバーである三浦昂のコドライバーにマイヨール・バルべが起用された。また、ふたりの日本人メカニックの派遣も決定している。

2023年のダカールラリーでトラック(カミオン)部門総合10位となった日野600シリーズ(菅原照仁/染宮弘和/望月裕司)

 商用車メーカーの日野からは、チーム代表とドライバーを兼務する菅原照仁が率いる日野チームスガワラが、トラック部門にエントリーしている。

 2023年は1991年の初参戦以来続く連続完走記録を“32”に伸ばし、並み居る大排気量トラックがしのぎを削るなか、排気量10リットル未満の“リトルモンスター”でトラック部門総合10位を獲得した。

 第46回大会は引き続きボンネットタイプの日野600シリーズでの参戦となるが、前回大会で搭載したハイブリッドシステムは降ろされた。マシンのカラーリングには歌舞伎の隈取をモチーフとした新たなデザインが採用されている。

 ナビゲーターは染宮弘和、メカニックは望月裕司が引き続き担当し菅原とともに、クルーにもマシンにも、そしてチームにも厳しい砂漠のレースを戦っていく。なお、2024年大会に向けてはサポート体制の強化とメカニックの育成を目的とした選考会が再開され、全国から選抜されたふたりのメカニックがチームに加わることとなっている。

 第46回目の開催を数えるダカールラリーの2024年大会は、1月5日(金)にサウジアラビア北西部アルウラ市街地近郊でスタートが切られ、1月19日(金)に同西部の港町ヤンブーでフィニッシュを迎える予定だ。

■チームランドクルーザー・トヨタオートボデー
マシン:トヨタ・ランドクルーザー300 GRスポーツ
ゼッケン:500、501
ドライバー/コドライバー:
 #500 三浦昂/マイヨール・バルベ
 #501 ロナルド・バソ/ジャン・ミッシェル・ポラト

■日野チームスガワラ
マシン:日野600シリーズ
ゼッケン:609
ドライバー:菅原照仁
コドライバー:染宮弘和
メカニック:望月裕司

■日野600シリーズ 主要諸元

ベース車両 日野600シリーズ

エンジン型式 A09C-TI(ターボインタークーラー付き)

エンジン形式 ディーゼル4サイクル直列6気筒

排気量 8.866L

エンジン最高出力 800PS(588kW)/2800rpm

エンジン最大トルク 248kgm(2430Nm)/1600rpm

駆動方式 フルタイム4WD

トランスミッション AT(前進6速・後退1速)

トランスファー Hi-Loレンジ切替付、センターデフロック付

タイヤ XZL 14.00R20

車両重量 8290㎏

全長 6620㎜

全幅 2500㎜

全高 3320㎜

ホイールベース 4170㎜

燃料タンク 800L

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