木村武史、レクサスRC F GT3でWEC・LMGT3に参戦決定。チームメイトはホセ・マリア・ロペス

 フランスのアコーディスASPチームは12月13日、2024年のWEC世界耐久選手権・LMGT3クラスに参戦する2台のレクサスRC F GT3における全ドライバーラインアップを発表した。同チームで2023年のGTワールドチャレンジ・ヨーロッパ/エンデュランス・カップ王座を獲得したティムール・ボグスラフスキーを継続起用するほか、カーガイ・レーシングを率いる日本の木村武史をブロンズドライバーとして起用する。

 2024年、GTEからGT3車両によるレースへと生まれ変わるWECのGTカテゴリー。これまでメルセデスAMGでGTWCなどGT3カテゴリーのレースを戦ってきたASPは、レクサスの指定チームとなり、2台のRC F GT3をLMGT3カテゴリーに送り込む。

 11月27日のWECからの暫定エントリーリスト発表までに、ホセ・マリア・ロペスケルビン・ファン・デル・リンデの出場が判明していたが、今回のASPの発表では残る4名のドライバーが明らかとなった。

2023年WEC第2戦ポルティマオ ケッセル・レーシングの木村武史

 ファン・デル・リンデがリードする78号車は、ボグスラフスキーと、フランス人ブロンズドライバーのアーノルド・ロビンがドライブすることになった。

 チームを率いるジェローム・ポリカンは以前、ボグスラフスキーはLMGT3プログラムへ向けたひとつの選択肢であると語っていた。ボグスラフスキーはWECのルーキーテストでも、シボレー・コルベットC8.Rをドライブしていたが、ASPとの関係を維持することになった。

 一方、2023年までトヨタGAZOO Racingでハイパーカーをドライブしてきたロペスがリードする87号車には、これまでケッセル・レーシングのフェラーリ488 GTE EvoでLMGTEアマクラスを戦ってきた木村が加わることになった。公開された87号車のカラーリング画像には、『CARGUY』のロゴも踊っている。

 さらに彼らには、フランス系カナダ人ドライバーのエステバン・マッソンが加わり、ラインアップを完成させた。マッソンは2023年の最終戦バーレーンでケッセル・レーシングからWECデビューを飾っている。

 すでにELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズへの出場も明らかになっている木村は、2023年のWEC第6戦富士でトヨタの育成ドライバーである宮田莉朋を代役として迎え入れ、ケッセル・レーシングでともに戦った経験を持つ。宮田は2024年のFIA F2参戦が決まる前までは、ASPからLMGT3に出場する方向であったことが知られている。

2024年TGR体制発表にビデオメッセージで登場したホセ・マリア・ロペス
2023年GTワールドチャレンジ・ヨーロッパでオーバーオールとエンデュランス・カップのタイトルを獲得したラファエル・マルチェッロとティムール・ボグスラフスキー(アコーディスASPチーム)
2023年WEC第6戦富士6時間レース 表彰台で喜ぶ宮田莉朋と木村武史

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