諫早市ふるさと納税返礼品問題 提供事業者を登録抹消、委託事業者は契約解除の方針

 長崎県諫早市のふるさと納税返礼品の一部に産地偽装を含む基準外の品物が使われていた問題で、市は13日、これらを取り扱った返礼品提供事業者を登録抹消の処分にする考えを明らかにした。支援業務委託事業者は契約解除にする方針。調査結果の最終報告は越年する見通し。
 市議会全員協議会で説明した。
 返礼品提供事業者はSTART(スタート)=諫早市=、寄付申し込みを受けて同社に発注していた委託事業者はGOODPOINT(グッドポイント)=同=。両社の代表は同一人物が務める。
 問題を巡っては、本県産ではない国産和牛を使っていたにもかかわらず、福岡県久留米市の食肉卸・加工会社が「ながさき和牛」と表示して納品していたことが九州農政局の立ち入り検査で判明。また、佐賀市の青果仲卸業者が取材に、県外産のシャインマスカットを本県産と偽装して納めていたと証言するなど、ス社とグ社が扱った4品目で国の基準を満たしていなかったことがこれまでに明らかになっている。
 市はス社の返礼品受け付けを停止した一方、11月30日を期限に全返礼品の産地証明を要求。証明は提出されたが、ス社の当初の説明と食い違いがあるとして、市は納品書の写しなどを追加で求め、解明に向けて調査を進めている。
 市外産の返礼品を送った寄付者については、市が文書などでおわびする考えという。

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