“茶殻”で彩るクリスマス…伊藤園がワークショップ 北本・緑のトラスト保全地で竹の伐採活動なども

茶殻を使ったクリスマス飾り作りを楽しむ参加者ら=埼玉県北本市荒井の県自然学習センター

 埼玉県北本市高尾のさいたま緑のトラスト保全第8号地(高尾宮岡の景観地)で、県と大手飲料メーカー「伊藤園」(本社・東京都渋谷区)の共催による「緑を守る環境保全活動」が行われた。

 同社は2010年から自社ブランド商品の「お~いお茶『お茶で日本を美しく。』キャンペーン」と題して、同ブランド全飲料と関連製品の売上金の一部を各地の自治体に寄付している。今年は8月21日から9月30日まで自動販売機を含む全業態で実施し、全国各地の環境保全や整備活動に役立てている。これまでの13年間(11年度は未実施)で累計4億円以上を寄付している。

 この日は県内在住の一般公募による参加者と同社社員ら約50人が同保全地で孟宗竹(もうそうちく)、真竹の伐採や湿地の除草作業に汗を流した。その後、同市内の県自然学習センターに移動し、日本茶の茶殻を使ったクリスマス飾りのワークショップを楽しんだ。

 和光市から家族5人で参加した梅田崇さん(45)は「竹林の伐採など普段できない貴重な体験をさせていただいた。茶殻は今まで捨てていたが、消臭効果の高さが分かったので、今後家庭内でも捨てずに活用したい」と充実した様子だった。

 主催した伊藤園中央研究所(静岡県牧之原市)の佐藤崇紀課長は「埼玉県内では11年目の活動となるが、一般の方と一緒に活動するのは今年からの試み。身近な環境問題への関心や持続可能な社会の実現に向け地道に活動の輪を広めていきたい」と話した。

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