大谷の10年契約には条件付きのオプトアウト権が盛り込まれていた

大谷翔平がドジャースと結んだ10年契約には、条件付きのオプトアウト(契約破棄)権が盛り込まれていることが明らかになった。米メディア「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタール記者が「ドジャースの人事に特定の変更があった場合、大谷はそのシーズンの終わりに契約を解除できる」と報道。その後、AP通信のベス・ハリス記者とロナルド・ブラム記者は「マーク・ウォルター・オーナーとアンドリュー・フリードマン編成本部長のどちらかが退団した場合にオプトアウト権を得る」と伝えた。

ワールドシリーズ制覇という目標を達成するためにドジャース移籍を選択した大谷。ウォルター・オーナーとフリードマン編成本部長がいなくなった場合に大谷がチームを去る可能性があるというのは、大谷が現在のドジャースのチーム作りを高く評価し、自身の契約期間中にチーム方針が大きく変わることを好んでいないことの表れなのだろう。

米誌「スポーツ・イラストレイテッド」のトム・バーデュッチ記者は、「大谷は、後払いによって生まれた資金の余裕を戦力補強に使うことを約束するという文言を契約書に含めることをドジャースに求めた」と伝えており、大谷は意思決定権を持つスタッフが交代することで、契約交渉時に話し合ったプランや約束がないがしろにされることを嫌っているのかもしれない。

フリードマン編成本部長は低予算チームのレイズを強豪へと育て上げ、その手腕を買われて2014年10月に5年契約でドジャースへ加入。2019年11月には契約を延長し、その契約期間は明らかになっていないものの、年俸1000万ドルであることが報じられている。フリードマン編成本部長の加入後、ドジャースは1度もポストシーズン進出を逃しておらず、近い将来にフリードマン編成本部長がチームを去ることは考えにくいが、今後10年間ドジャースにとどまるとすれば、20年近い長期政権となる。

大谷の10年契約が終了する2033年シーズンまで「ウォルター&フリードマン」の体制は続いているのか。ドジャースの今後が注目される。

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