初の“コシヒカリ”超え 名実ともにおいしいコメに 宇大開発の「ゆうだい21」 国内最大規模品評会で金賞10点獲得

「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」で最多の10点が最高賞に輝いた「ゆうだい21」

 国内最大規模のコメの品評会「第25回米・食味分析鑑定コンクール国際大会」が13日までに新潟県内で開かれ、最上位の「国際総合部門」の金賞18点のうち、宇都宮大が開発した品種「ゆうだい21」が10点を占めた。福島、群馬など栃木県外5県の生産者が出品したゆうだい21で、宇大によると受賞数で初めて「コシヒカリ」を上回った。

 ゆうだい21は国立大が開発した初の水稲新品種として2010年に品種登録された。これまでに全国各地の品評会で最高賞を受賞するなど、食味が高く評価されている。

 宇大によると、今年は猛暑で全国の生産者が栽培に苦心した中、高温に強いとされるゆうだい21の品質の高さが際立ったとみられる。

 大会は米・食味鑑定士協会などが主催し、今年は国内外から計5090点が出品された。1、2次審査を経て上位42点が同部門にノミネートされ、このうち20点をゆうだい21が占めた。

 最終審査は1、2の両日、新潟県津南町で行われ、食味鑑定士ら30人が香り、粘り、甘みを審査。金賞となったゆうだい21の産地は、福島、群馬各3点、岐阜2点、新潟、奈良各1点。

 宇大の担当者は「生産者が良質なコメを作る努力を重ねてきた結果。名実ともにおいしいコメとして認知された」と語った。

 栃木県からは「全国農業高校お米甲子園」部門で矢板高の「縁結び」が金賞、「都道府県・海外地域代表」部門で有機・特栽杉山農場(塩谷町)の「夢ごこち」が特別優秀賞に選ばれた。

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