アルピーヌF1のブルーノ・ファミンは、親会社のルノーから何も言われない限りはチーム代表に留まるという。
2023年、アルピーヌでは7月の元CEOローラン・ロッシのチーム離脱を始めとして、多数の経営陣の交代があった。またサマーブレイク直前のベルギーGPで、当時のチーム代表オットマー・サフナウアーとスポーティングディレクターのアラン・パーメインの辞任を発表し、パット・フライがチーフテクニカルオフィサーとしてウイリアムズに加入することを認めた。
アルピーヌのモータースポーツ担当副社長を務めていたファミンは、暫定チーム代表に任命された。今年の夏にアルピーヌF1が大きな混乱と不確実な状況に飲み込まれたなかで、ファミンはチームの軌道の重用な分岐点に存在する、チーム代表という重責を負ってその仕事を引き継いだ。
この人事は多くの人々にとって驚きだった。ファミンは以前はビリー-シャティヨンで、ルノーのエンジン開発担当エグゼクティブディレクターを務めていたのだ。しかしながら、ファミンはスポーツに対する理解の深さに加え、経験とリーダーシップの才覚を備えていることからすぐにチーム関係者の間で信頼される存在となり、ルノーはファミンを常任のF1チーム代表とすることに納得した。
「正直なところ、これは私の1番の仕事ではない。第一の仕事は、人々を協力させることだった」とファミンが語ったと『RACER』は報じた。
「私は組織変更のための組織変更があまり好きではない。なぜなら望む方法で何度も好きなだけ組織を変えたとしても、人々がともに仕事をしたがらなかったら機能しないからだ。だから重要なのは、人々がうまく協力できる方法を見つけ、グローバルなチームの全員から最高のパフォーマンスを引き出すことだ。それこそが肝心なことだ」
「チーム代表でいることについては、私はこのポジションに大変満足している。私のボスが交代しろと言わない限り、私は残る」
ファミンの就任は、チームの評価を取り戻して競争力を回復させるための転換期と重なった。首脳部の再編成によって新たな方向性と目的意識がもたらされたが、信頼と信用を回復する必要があり、いくつか課題も残された。
「私は奇妙なことや特別なことはしていない」とファミンは説明した。
「私がしてきたことは、人々と話し、ファクトリーに行ってそのなかのあらゆる場所に行くことだ。もちろん全員と話をする機会はない。エンストンで過ごした時は、みんなと話をすることに多くの時間を割いた。直属の部下だけでなく、ワークショップ、設計オフィス、空力、ITなどあらゆる場所でだ。プロジェクトやプロジェクトの熱意を確認し、物事の進め方について私の見解を共有した」
「それが私のやったことだ。そして10月の終わりだったと思うが、ルカ・デメオがエンストンへやって来た。彼はアルピーヌの双方のレーシングスタッフ全員と話をしていた。彼はプロジェクト、野心、我々が彼らに期待する姿勢を再確認し、ライバルたちとのこれだけ激しい戦いで競争力を発揮するには、全員に100%の能力を出してもらうことが必要だと語った」
