タマネギ高い!前年の1.5倍 味にこだわる洋食店「結構痛い」理由は猛暑 高値は来春までか

ハンバーグやカレー肉じゃがなど人気のメニューに欠かせない「タマネギ」が高騰しています。背景にあるのが夏の猛暑。爪痕は深く、飲食店などの悩みは尽きません。

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浜松市南区のJAとぴあ浜松倉松集出荷場で12月13日に開かれた「新タマネギ」の「目ぞろい会」。この地域は「日本一早い新タマネギ」の産地として知られています。

<生産者>
「本当に甘くて、食べやすい新タマネギができると思うので、楽しみにしていただきたい」

2024年の1月4日から出荷が始まる予定ですが、このタマネギ、いま心待ちにしている人たちが多いというのです。

こだわりのハンバーグとオムライスが大人気の静岡市駿河区の洋食店「おにおん」。

店の名前にもなっている「タマネギ」は、ほぼ全てのメニューに使っているそうです。この大事な食材が最近、高騰していて悩みの種になっています。

<おにおん 中山幹浩店主>
「(タマネギの高騰は)結構痛いです。他の野菜で代用したこともありますが、やっぱり代用品は代用品で、これはお店の味じゃないなと思った」

農林水産省によりますと、タマネギの小売価格はここ1年で右肩上がりに。2022年の同じ時期に比べて2023年は約1,5倍にまで価格が高騰しています。

1日約6kgのタマネギを消費するというこちらの店。少しでも負担を減らそうと工夫を凝らしています。

<おにおん 中山幹浩店主>
「産地でこだわらないというか、その時期で見たものでこれはいいねとか、ふぞろいだけど、これはいいものだよと発見したりとか。工夫して、色々発見して乗り越えていく気持ちで取り組んでいきたい」

タマネギの高騰は、私たちの家計も直撃しています。静岡市駿河区にあるフードマーケットマム曲金店です。

<タカラ・エムシー青果事業部 梶山裕太次長>
「こちらがタマネギ売り場です」

<井手春希キャスター>
「きょうの価格はどうでしょうか?」
<タカラ・エムシー青果事業部 梶山裕太次長>
「きょうはMサイズ4個入りで198円(税抜)です」
<井手春希キャスター>
「確かに少し高い気がしますね」
<タカラ・エムシー青果事業部 梶山裕太次長>
「例年は、1ネット138円(税抜)ほどですので、今年は大体60円ほど値上がりとなっている」

価格高騰の背景には、夏の異常気象が影響しているといいます。

<タカラ・エムシー青果事業部 梶山裕太次長>
「今年は猛暑の影響で葉っぱが枯れたり、倒れたりしてしまって、そこで成長がとまってしまったものもある」

特に約6割の全国シェアをを誇る北海道産のタマネギが猛暑の影響を受け不作に。全国的にタマネギの流通量が少なくなったことが、価格高騰の原因になっているといいます。

<井手春希キャスター>
「この高い状態はいつまで続きそうですか?」
<タカラ・エムシー青果事業部 梶山裕太次長>
「北海道がこのままの高値相場を推移してしまう予想ですので、春先の九州産が出回ってくるのを待っている状況」

私たち消費者にとって厳しい状況は年明け以降も続きそうです。

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