「議会軽視は川勝知事だけではなく職員も」県議会議長が苦言を呈した相手は県職員=静岡

静岡県の川勝平太知事が議会に諮らずに新たな文化施設の構想を外部に語った問題をめぐり、県議会の議長が12月14日、「議会軽視は知事だけではなく、職員にもあったのでは」と苦言を呈しました。

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<静岡県議会 中沢公彦議長>
「議会軽視をしていたのは知事だけではなく、職員にも議会軽視のきらいがあったのではないかと私は思っています」

14日から始まった県議会の総務委員会の場で議長が苦言を呈したのは職員に対してでした。

<静岡県議会 中沢公彦議長(12月6日)>
「毎議会のごとく問題を起こしているのは大変遺憾ですので、厳しく申し入れします」

川勝知事が2023年10月の外部との懇談会で、静岡県三島市の国有地に東アジア文化都市の発展的継承センターを作る構想を語ったことに対して、県議会は「何も聞かされていなかった」「議会軽視」だと反発し、発言の訂正を求める決議案を可決しました。

14日の総務委員会で、議長は、県議会が知事に発言の訂正を申し入れた際に面談の終了時間が迫ったことを理由に、職員が会話を遮る形で終了させたことなどを問題視しました。

<静岡県 鈴木利直知事戦略局長>
「配慮も必要だった。その点については本当に申し訳なかった。お詫びをしたい」

<静岡県議会 中沢公彦議長>
「途中で打ち切られるような内容ではなかったのではないかと議会を代表して思う。結果、挙句の果て議場であの採決をするようなことになり、謝罪と白紙撤回になった。もうちょっとしっかりと、大局的に仕事をみて判断してほしい」

知事は6日、決議を受けて、謝罪と文化施設構想の白紙を表明しましたが、議会との関係回復の兆しは見えないままです。

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